絶え間なく赤血球が破壊(溶血)され続ける病気
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、後天性の突然変異によって、体内の赤血球の一部またはほとんどすべてが「溶血によって破壊される」病気です。
PNHの症状は、おもに溶血によって引き起こされ、予測しづらく、他の病気と似ていることも多く、とても複雑です。さらに、PNHの発症の仕方は人によって異なっています。
PNHの患者さんでは、赤血球の一部またはほとんどすべてで、重要な血球防御蛋白が欠けていると考えられます。この蛋白が欠けていると、赤血球は、補体と呼ばれる体の防御系の因子によって破壊されてしまいます1-3。たとえ、溶血に気づいていなくても、溶血は静かに、そして確実に起こり、生命を脅かすのです4。
PNHは、治療をしなければ、糖尿病や高血圧のような他の慢性疾患と同様に、臓器障害を引き起こす可能性があります。PNHでよくみられる症状には、腹痛、嚥下困難(食物などを飲み込むことが困難になる)、貧血、息切れ、疲れ(疲労)があります。また、重篤な合併症として、血栓症や腎不全、臓器障害があります5。PNHでは、患者さんごとにさまざまな症状が現れます。それがいつ悪化し、改善するのか予測しにくいのですが、すべての患者さんに共通するのは慢性溶血です。
PNHの患者さんは、再生不良性貧血(AA)や骨髄異形成症候群(MDS)など、骨髄機能に影響を及ぼす他の病気を持っている場合があります。これらの病気は、赤血球を破壊するPNHと異なり、血液細胞の産生を低下させ、さらにPNHを合併すると考えられます6。再生不良性貧血(AA)または骨髄異形成症候群(MDS)と同時にPNHも発症している場合は、医師とよく話し合ってください。この場合両方の病気を効果的に治療することが大切です。

